貸事務所でも、退去するときには原状回復をしなければいけません。原状回復は、住宅で経験した人もいるだろうが、けっこうな金額がとられます。そのため、最近、東京都が東京ルールなるものを定めました。これは、かなり入居者に有利なルールで、簡単に言うと、「故意過失による損耗でなければ、オーナー負担で原状回復する」というものです。ところが、この東京ルールは、もっぱら住宅に適用されるルールであり、貸事務所の場合には適用されない場合があります。
賃貸オフィスは、人数や用途によって広さを考えなければいけないものになっていますが、広い賃貸オフィスは、どのようにすれば探すことができるようになっているのでしょうか。賃貸オフィスを探すときには、賃貸オフィスに詳しい不動産屋に調べてもらうという事が、とても簡単なことになっていますし、プロにおまかせできます。
雲屋、クリエーションライン、ライトスケール・ジャパンの3社は2011年6月23日、「CloudStackとRightScaleが拓く次世代クラウド基盤の世界」と題したセミナーを開催した。前編「CloudStackを導入したZyngaの事例と北米クラウド最新動向」では、北米のクラウドコンピューティング最新事情をはじめ、CloudStackの導入事例を紹介した。後編ではRightScaleの機能とRightScaleによるクラウドマネジメントの考え方を紹介する。
※前編:CloudStackを導入したZyngaの事例と北米クラウド最新動向
→http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1107/07/news04.html
<<IaaSのコントローラー、RightScale最大の特徴「サーバテンプレート」>>
米RightScaleが開発したRightScaleは、さまざまなIaaS(Infrastructure as a Services)を管理するクラウド運用管理製品である。主に、マルチクラウド管理(クラウド間ポータビリティの実現)やサーバの迅速な構築、運用管理の自動化を可能にする。
既に米ZyngaやNTTドコモ、インドのTata Communicationsを大口顧客に抱える実績を持ち、RightScaleを通じて構築されたサーバの数は、2010年3月時点の90万台以上から2011年7月時点で270万台以上(2011年7月時点)に急増している。
当初はAmazon Web Services(AWS)を対象にサービスが展開されていたが、AWSだけに特化した製品というわけではない。パブリッククラウドではRackSpace、プライベートクラウドではCloudStackやEucalyptusにも対応し、さまざまなクラウドを一元管理するマルチクラウド管理が可能だ(Windows Azureも予定)。さらに、VMware ESX、Xen、XenServer、KVMといったハイパーバイザーも統合管理できる。
RightScaleの最大の特徴といえるマルチクラウド管理は、「サーバテンプレート」機能で実現している。RightScaleでは、“サーバのひな型”“サーバイメージ”であるサーバテンプレートを用いてサーバを構築する。サーバテンプレートの解説は、RightScaleの販売代理店を務める日立ソリューションズ 森田貴司氏の説明が分かりやすかったので引用する。
「元となるイメージは汎用性のある最小限の構成で保存しておき、サーバを起動するときにスクリプトでソフトウェアのインストールや設定を行います。インストール作業を自動化することで、サーバの起動時にWebサーバやDBサーバのように役割を持ったサーバを作り上げていきます」(@IT:「AWS専用」じゃない、RightScaleの実力)
このサーバテンプレートは、「マルチクラウドイメージ」と「RightScripts」で構成される。マルチクラウドイメージは、「OSがインストールされた『仮想マシンテンプレート』」、RightScriptsは「サーバの構築手順を記録して再利用可能にした、いわば手順書」(同記事)のようなものだ。RightScriptsをマルチクラウドイメージの上で実行することで、LAMPサーバやWebサーバ、データベースサーバといった特定の役割を担ったサーバ環境を構築できる。
つまり、サーバテンプレートは“サーバ環境構築の定義書”のようなものと考えられる。サーバテンプレートで定義したテンプレートをRightScaleの管理画面で選択すると、RightScaleが管理しているクラウド固有の環境設定が自動的に行われ、サーバが立ち上がる。例えば、複数のクラウドを使っていた場合、異種クラウド間での暗号化通信や、固定IPアドレスの割り当てなど、APIだけでは解決できない問題もある。サーバテンプレートを使うことで、ユーザーがクラウドごとに設定を変更する必要がなくなり、異種クラウド間のポータビリティが実現される。
<<AWSだけの環境とRightScaleがある環境との違い>>
RightScaleの特徴を理解するに当たり、気になるのはAWSだけの環境との関係だろう。AWSユーザーの中には「RightScaleはAWSより少し便利なだけで、AWSの機能で十分ではないのか。仮想マシンのオートスケーリングやセットアップ済み仮想マシンの利用はAWSでもできる。また、AWSにも『AWS Management Console』や『AWS CloudFormation』といった管理ツールがある」と考える人も多いのではないか。
AWSだけの環境との比較については、RightScaleユーザー会の堀田直孝氏が次のように説明していた。「RightScaleでは、AWSとRightScaleの関係をCD-R(=AWS)とiPod(=RightScale)に例えている」。一度CDアルバムを作るとなかなか書き換えられないCD-Rに対し、iPodは曲(RightScripts)を書き換えれば新しいプレイリスト(サーバ環境)の作成が可能だ。また、iPodではプレイリストの管理も一元的で容易だ。
現に、AWSでは「サーバイメージの『AMI(Amazon Machine Image)』が約6000種以上あり」(堀田氏)、「どのイメージでインスタンスを作成したらいいのか判断がつかない」「インスタンスを作成できても、多数の派生系が作成され、個々のサーバイメージの管理が面倒」「サーバイメージを再利用する際にも、どのパラメータを変更すべきか、設定を都度確認する必要がある」といった課題も多く聞く。雲屋 テクニカル・ディレクターの高橋正裕氏は、「AWSは、インスタンスやストレージ、ネットワークなど豊富なリテールを提供するもので、監視やバックアップでは別途設定が必要だ。一方RightScaleは、簡単にサーバ環境を構築でき、起動すれば監視、モニタリング、バックアップが自動的に機能する、IaaSに足りない運用・監視をサポートするもの」と説明した。
AWSをはじめとするIaaSのクラウドは、物理サーバを構築するよりは短時間でサーバ環境を作成できるものの、実際には設定にそれなりの工数が掛かる場面も多いのだ。
<<RightScaleの詳細な機能>>
高橋氏はIaaSと比較したRightScaleの機能ついて説明。その中で特徴的だった以下4点をまとめる。
・さまざまなIaaSの差異を吸収する
IaaSは1つを使いこなすだけでも、その勉強が大変なので、他を利用しにくい。RightScaleでは、さまざまなIaaSをダッシュボードで一元管理できるため、RightScaleを覚えれば複数のIaaSを使えるようになる
・運用の自動化
IaaSでサーバを構築できるだけでは意味がない。管理するインフラ(監視サーバ、モニタリングサーバ、バックアップサーバ)が必要だ。RightScaleでは、監視とアラートがRightScaleのダッシュボードにビルトインされており、CPUの負荷が増大した場合は新しいインスタンスが自動で立ち上がる。また、サーバテンプレートベースでオートスケーリングが可能なので、元のサーバの設定を生かせる
・レポート機能
監査に備え、インスタンスのログ、オペレーションログ、ユーザーのアクセスログ、インスタンスごとのコストなどの表示ができる
・コスト、リソースの一元管理
時間/月単位、積算など、さまざまな単位でコストを表示できる。インスタンス、ストレージなどリソースごとにも明細が出る
<<3分で理解するRightScale利用の流れ>>
RightScaleを構築する手順は、大きく分けて3ステップ。
●1.サーバテンプレートのインポートと複製
●2.デプロイメント(サーバの配置、サイト構築)
サーバテンプレートを元に構成に必要なサーバを配置する。
(例)
・AWSの設定(リージョン、アベイラビリティゾーン、インスタンス形式)
・インスタンス台数の設定
・引数/パラメータの設定
●3.サーバの起動
ここで初めてIaaSの課金が発生する。起動を完了すると監視やモニタリングが開始する。
高橋氏は、「RightScaleは、サーバ構築・運用、IaaSとの連携、レポート、品質管理など、多様なことができるので、気に行ったカットから触っていただければと思う。デプロイメントまでは無料なので自由に試してほしい。そして勇気があればサーバを起動して動作を確認してみてほしい」と述べた。
ちなみに、ライセンス体系は無償版を入れて5つ(参考:RightScale Editions & Pricing)。有償で最も安価なStandardでは、初期費用で2500USドル、月額500USドルから。個人ユーザーが試すにはハードルが高いかもしれない。企業ユーザーが前提になるだろう。
<<ハイブリッドクラウドの実現系、RightScale myCloud>>
RightScaleの最近の動向で注目すべきは、「RightScale myCloud」(以下、myCloud)である。
2011年6月8日米国ニューヨーク州で開かれた「Cloud Computing Expo 2011 New York」で、CloudStackやEucalyptusを使い簡単にプライベートクラウドを構築し、管理できるmyCloudが発表された。
myCloudは、プライベートクラウドを簡単にインストール、稼働、管理することができるRightScaleのソフトウェアバンドルである。さらに、RightScaleを通してプライベートクラウドとパブリッククラウド自動的に連携し、ハイブリッドクラウドを実現する。RightScaleの管理画面で、パブリッククラウドとプライベートクラウドの両方を管理できるわけだ。
ユーザーは、目的や要件、コストによってパブリッククラウドかプライベートクラウドを選択できる。また、RightScaleを使えれば、パブリッククラウドとプライベートクラウドの両方を扱えることになる。
入手方法については、「現在はRightScaleを通してダウンロードするのみだが、2011年夏に、USBで配布する予定」(高橋氏)だ。
myCloudのライセンス体系は、無償版を入れて3つだ(参考:RightScale myCloud is available in three editions with Cloud.com and Eucalyptus Systems)。
※関連記事:JTB、東京海上、リコー、先進ユーザーのクラウド活用事例
→http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1106/24/news01.html